12/28売りFREECELL特別号14 鈴木先生(長谷川博己)、勝野ユウジ(風間俊介)の2−A教室での対決 が名場面すぎる『映画 鈴木先生』表紙巻頭総力大特集!特集リード文公開します

鈴木先生長谷川博己)、勝野ユウジ(風間俊介)の2−A教室での対決
が名場面すぎる『映画 鈴木先生』を表紙巻頭総力大特集!


2011年の個人的ベストドラマだった、『鈴木先生』と『それでも、生きてゆく』。

いずれも映画的手法が多用された作品だったが、この二作品が素晴らしかったのは、
「テレビで映画みたいなカッコいい画面とか余韻作りたいな」という雰囲気映画派
ではなかったことだ。


たとえば鈴木先生だったら、「僕はナマ派ですから」と鈴木先生長谷川博己
がポリシーとして避妊はしない主義であることを直球で恋人に言う原作でも
重要なシーンをそのまま子供も見られる時間帯にテレビ電波に乗せる。


それでも、生きてゆく』なら、幼女殺人の過去を持つ三崎文哉(風間俊介)がファミリーカーの
CMがヘビロテで流れる枠で、新たな幼女殺人を起こす誘惑に駆られているシーンを細密に描く。


などなど両作品ともが「志がインディペンデント映画的」で、制作者が自主規制を恐れずその作品を
通じて今世に問いたいテーマがあるのが透けて見えるのが素晴らしかったのだ。


そして1月12日に公開される『映画 鈴木先生』では、三崎文也役をを演じた風間俊介が、
鈴木先生の最大の敵・勝野ユウジとしてついに同じ画面に立つ。

ユウジは学生時代「その他大勢」に属するめただない生徒で、学生
時代に自分の個性を開花させることが出来なかったから希望の職にも
就けずに引きこもらざるを得ない状況に陥ったと、今の学校システム
そのものに復讐心を抱いている。


あるトラブルをきっかけとしてついにキレたユウジは、学校の中で事件を起こして、
それが報道されることで自分を社会的に殺した学校に一矢報いようと、茶髪を黒く染め直し、
中学生の時のツンツルテンの学生服を着て鈴木先生が教鞭を取る緋桜中学の学内に侵入
(見た目が若いユウジは中学生にしかみえない)。


2−Aに現れたユウジは鈴木先生の優れた教育論を一番体現している小川蘇美(土屋太鳳)を拘束。
そこに小川たちを探しに教室に戻った鈴木先生と対峙する。


と、2010年代最高の演技派ふたりにとって最高に整った舞台が『映画 鈴木先生』なのだ。

特に、小川を凶器で傷つけようとするユウジを鈴木先生が言葉を武器に真剣に諭すシーンは、
長谷川博己風間俊介という卓越した武芸者同士の果し合いのようで、
このシーンを見るだけでもこの映画は十分料金を越えた価値がある。

そこで、今号では、長谷川博己風間俊介のロングインタビューを軸に『映画 鈴木先生』を大特集する。
この映画がヒットすると2013年、時代いい方に変わるかも。

マジでそう思えるほど、志が高く、品位と理念がある正しい異端映画・それが『映画 鈴木先生』だ。