別冊spoon.初夏の森ガール発売直前! 表紙巻頭を飾るシロップ「夏物語」の撮影コンセプトについて

3/31に発売される別冊spoon.「初夏の森ガール」、今回は表紙巻頭のシロップ「夏物語」12ページの話を。

たくさんの森ガール関連書籍が刊行されているこの春先、昨年の2月に最初のオンリー森ガール・マガジン別冊spoon.「森ガールAtoZ」を出したspoon.編集部としては第三弾となるこの号でオリジネイターとしての強みをどう出すかという点をまず考え抜きました。


発行人としてぼくが着目したのは本誌編集長安西が森ガールについて取材を受けた際に話していた以下のような発言。

http://news.walkerplus.com/2009/1031/16/

彼女はちょうど90年代のolive直撃世代で、ぼく自身はその当時サブカルチャー誌Hの編集長を務めていた身。

また最近は小沢健二の「LIFE」時仕様の復活ライヴツアーの話題や90年代音楽の再評価の機運もあり、90年代というキーワードはこのジャンルの雑誌が好きな人たちにとっても世代を越えたパワーを持つ、と考えられる状況が。

そんな追い風があるならばというわけで、今回は夏ものの森ガール・ファッションやハンドメイドなどの森ガール・カルチャーはもちろん完全フォローしつつ、雑誌全体がひとつの仮説を解きあかしている研究発表になればよいなという意図を持ち制作に入りました。

その仮説とは、森ガールって90年代のガーリーカルチャーがネットの時代に転生したものではないか?  ということ。

じっさいシロップは90年代にoliveの読者だった世代がデザインしているブランドでそんなシロップがoliveを知らない森ガールに支持されているわけで、これはガーリーカルチャーが森ガールに転写されているのを示す、すごく象徴的なことだと思うんですよね。

そこで、この巻頭のシロップのファッションには、90年代的なアイコンをたくさんインサートしてみました。

まず撮影コンセプトはエリック・ロメールの1996年の名作"ひと夏もの"映画「夏物語」を下敷きにして、
メイクはスエディッシュ・ポップの流行ってたあの頃のブスかわ系をモチーフに。

そして陽光の中でのスタイリッシュな陰影感を出す写真のトーンは1999年公開の「ヴァージン・スーサイズ」を意識して。

そんな90`sテイストあふれるビジュアルは、主人公の女の子がデッキチェアでうたたねしているシーンから始まり、開くと彼女の夢の中の森の世界、また開くと寝ているシーン、次を開くとまた夢の森の世界、最後に彼女が初夏の日差しの中で目覚める、という写真絵本仕立てになっています。


これって期せずにして間もなく公開される「アリス・イン・ワンダーランド」の物語構成と一緒なんですよね!

1996年の「夏物語」1999年の「ヴァージン・スーサイズ」から2010年の「アリス・イン・ワンダーランド」へ。

90年代と今をリンクさせる誌面作りを! という編集サイドの意気込みは、この奥行きのある表紙巻頭撮りおろしで十分感じ取っていただけると思います。

また、後半には今の手作りブームに通じるスーザン・チャンチオロの90`sアイテムを東野翠れんさんが読者目線で探求する10ページ、映画「デトロイト・メタル・シティ」でメディアに再登場して以来、文字通りの90`sミュージックの伝導師になったカジヒデキさんが、注目の女性DJチームTWEE GIRLS CLUBのSumireさんとAIRベルセバ、EGGSTONEなど90`sミュージックの魅力についてお互いの秘蔵盤を持ち寄り語り合う8ページと、テキスト面でも90年代をじっくりと掘り下げます。

森ガールの類書は数あれど、読んだあとに自分の中に新しい文化系アプリがDLできたような気分になれる森ガール読本は別冊spoon.初夏の森ガールだけ!

また早期の品切れも予想されますので、確実に手に入れたい方は下記ネット通販にてご予約ください!

別冊spoon. 初夏の森ガール 62483-43 (カドカワムック 345)

別冊spoon. 初夏の森ガール 62483-43 (カドカワムック 345)

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ワンダーランド

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